新着情報
以下、PRTIMES STORY 掲載内容より(https://prtimes.jp/story/detail/xJQaWqIXq4B)
みたけ食品工業株式会社は設立64年を迎えた穀物の乾物・製粉メーカーです。
『大地と人を結ぶネイチャーメディアとして、「安心・安全」「ニーズ」「高品質」な製品の提供を通じ、豊かな食文化に貢献する』という企業理念のもと、食の可能性を広げる製粉メーカーとして、食を支える素材メーカーとして、伝統を守りつつ、豊かな食文化を創造しています。
2020年のコロナ禍の巣ごもり需要により、米粉製品の販売が増加。さらに、2022年には小麦高騰による影響から、米粉に注目が集まっています。2023年には、農林水産省事業の一環として、「米・米粉拡大推進プロジェクト」がスタートしています。
当社の代表製品の1つである「米粉パウダー」誕生の舞台裏について、当社会長の武内秀行、当時のプロジェクト担当者に話を聞きました。
創業以来、設備とR&Dに積極投資するみたけ食品工業は、きな粉に加えて米粉上新粉も業界トップクラスの生産量を誇る
当社は、本社が埼玉県戸田市、基幹工場は埼玉県鴻巣市にあります。
創業当初より和菓子の原料となる上新粉を製造し、近隣の和菓子問屋などに販売することから始まっています。その後、きな粉、麦茶、ごまの製造を順次開始し、現在の商品ラインナップに至りました。
きな粉は業界トップの生産数量の他、米粉上新粉も業界トップクラスの生産量を誇っています。当社の特徴は、単一商材だけでなく、複数の原材料の製粉を行っていることです。
創業当初から設備投資は積極的であり、昭和の時代から省人化を目指し生産の自動化に取り組んでいます。2000年以降は上新粉事業への投資を続け、2010年には新たに米粉製造設備を竣工し、製菓・製パン向けの新たな米粉生産を開始しました。
研究開発にも早くから注力し、産官学により特許を取得した「発酵ぬかどこ」をはじめ、多くの特許を取得しています。また、食品安全への対応として、JAS有機認証をはじめ、ISO9001やFSSC22000などの認証取得の他、2018年には当社を代表する米粉商品「米粉パウダー300g」がノングルテン米粉認証の第一号を取得するなど、業界内でも先駆的な取り組みを行ってきました。
【毎日のかき混ぜ不要 発酵ぬかどこ】
2010年米粉製造事業スタートのため、一大プロジェクト始動。米粉設備導入の背景、プロジェクトリーダーは入社5年目若手社員を大抜擢
2009年4月、「米穀の新用途への利用の促進に関する法律」により、米粉用や飼料用など米穀の新たな用途への利用が促進され、水田を最大限に活用して食料の安定供給を確保する目的で施行されました。国の方針が決まったタイミングで、当社も米粉導入に向けての一大プロジェクトを立ち上げ、国の補助を受けながら新たに米粉の製造設備を導入することを決定します。
このプロジェクトリーダーとして、入社からわずか5年目の若手社員を抜擢しました。「営業や上新粉工場での製造経験や知識、そして意欲から、彼ならやり遂げるとの判断からです。」(武内)
このプロジェクトでは「新たな米粉製造設備の導入」「米粉用米の契約」「新商品開発」という課題に加え、3月までのわずか11か月間で完了させる必要がありました。「何もかもが未知の領域からのスタートでした。商品も無い中で、初年度米粉用米700tの播種前契約を行い、新たな製造設備投資は約8億円。振り返ってみても、思い切った決断でした。」(武内)
従来の上新粉とは異なる品質の米粉を製造するため、必要な設備探しに奔走
創業以来、和菓子の原材料である上新粉の製造や研究開発には長年取り組んできましたが、新たに挑むべき「新規用途の米粉」は、小麦粉等の代替となれる品質の米粉。上新粉と同じ製法で、単に細かく粉砕するだけでは品質が異なりました。米粉開発には、設備の導入が極めて重要な要素であることが明らかでした。
プロジェクトリーダーとして、初めて導入する米粉設備について、まず機械メーカー各社を訪問、機械について学ぶことからスタートしました。特に、設備の中核となる粉砕機の導入には、複数のメーカーを訪問し繰り返し試作を行う必要がありました。ある機械メーカーには原料のお米を数十キロ持参して4回も訪問し、何度も試作を実施。粉砕設備が確定できる兆しが見えたと思うと、新たな問題に直面します。せっかく試作した米粉の比較分析を行おうにも、自社での分析が正確にできなかったのです。従来の上新粉よりも粉が細かすぎるため、米粉開発には粒度分析を行うための新たな分析機器が必要と判断、今度は分析機器メーカーを渡り歩くことになりました。
こうして、設備導入は原料投入から精米、粉砕、製品化までの一連の製造設備ラインと、分析機器にまでおよび、多くの業者との商談、打合せを繰り返しました。「これらの導入設備は年間2,000tもの米粉生産が可能な大規模ラインです。結果的に1年弱で導入を達成することができましたが、今振り返ってみても、非常に大変なミッションをやり遂げてくれました。」(武内)
米粉用米の播種前契約と同時に製品開発を急いだ
2009年に新たに導入された米粉用米の調達は、生産者と連携した契約が必要でした。新設備ライン規模決定に合わせ、お米の調達が必要な中、生産数量について生産者団体と中々折り合いがつかず、関係各所を何度も訪問しました。最終的に、当社の意向として初年度700tの調達、その後段階的に増やし最終的に5年後2,000tという複数年契約を結びました。
契約後、初年度契約分700tのお米が秋には収穫されることとなりましたが、新設備は翌年3月完成予定の状況でした。製造設備が無い中ではありましたが、新たな米粉の製品開発を大至急行い、何とか製品化の目途を立たせ、3月の設備完成後すぐに新商品発売に至りました。
現在までに500万個販売、当社米粉を代表する商品になった「米粉パウダー」。命名のきっかけは
当社の一般商品者向けの米粉製品「米粉パウダー300g」、発売は2008年でした。
新設備導入後の2010年4月にリニューアル発売し、2023年現在まで約500万個販売した当社を代表する米粉商品です。2018年には「ノングルテン米粉認証※」を第一号で取得しました。
「発売当時、商品名を複数候補出した中で『米粉パウダー』の響きが良く決定しました。冷静に考えると、『米粉+粉(powder)』という不思議なネーミングではありますが、これまでに無い、非常に細かい米粉という想いから命名。今では当社の米粉ブランド商品を代表する名称となっています」(武内)
※ノングルテン米粉認証
欧米のグルテンフリー表示基準は10~20ppm未満。
ノングルテン米粉認証は世界最高水準のグルテン含有量「1ppm以下”」の米粉を示す認証商品のこと。
設備導入後、米の在庫滞留が課題に。米粉躍進のきっかけになった「米粉拡売プロジェクト」の発足
2010年3月に新米粉設備が無事に導入され、4月には新商品も発売を開始しました。しかし、契約した米粉用米の在庫滞留が課題となり、米粉を拡売する目的から米粉プロジェクトが発足されました。「開発・製造・営業」の各部署が一体となり、家庭用と業務用の新商品を一斉に開発、発売し、営業担当は多くのお客様に積極的な提案活動を行いました。
結果的に、これまで難しかった大手食品メーカーや小売業による採用も相次ぎ、米粉新商品の開発や新規導入など、次々決定しました。成功の要因は、全社一丸となった取組と、お客様からの情報にスピーディーに対応できたこと。このプロジェクトの成功も、当社の米粉事業発展の契機となりました。
米粉設備から13年。米粉の生産数量業界トップクラスへ
2010年設備導入以降も継続して設備投資を行い、省人化と量産化を推進しています。当社のグループ会社であるキングフーズ㈱も合わせると、2022年には上新粉・米粉の生産能力は合わせて5万tと国内最大級の生産規模まで拡充しています。現在も継続して新たに設備投資を行っており、米粉生産体制を強化しています。
2020年新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が発令されると、スーパーでは小麦粉など粉類の供給が間に合わず売場から商品無くなる事態が発生しました。その際、当社の米粉や米粉ミックス粉が一時的にスーパーに導入され1か月の生産出荷数量が過去最大となりました。また、2022年には輸入小麦価格高騰や食糧安全保障の観点などから、国産米粉に大変注目が集まりました。これらも影響し、当社米粉製品の出荷数量は家庭用・業務用共に増加傾向にあり、新製品も増えている状況です。
農林水産省は、米粉用米の需要量が2023年度4万8,000t、前年比7%増との見通しを発表しています。食生活の多様化や欧米化により、お米の消費量は年々減少していますが、国内で唯一自給可能な穀物がお米です。
米粉が特別な食品ではなく、日常の中に米粉を使用した食品が広がり、食べられる未来に向けて、みたけ食品は米粉を通じて豊かな食文化を未来に繋げる食品素材のリーディングカンパニーとしてチャレンジしていきます。
【みたけ食品工業株式会社HP】
https://www.mitake-shokuhin.co.jp/
【Instagram】
https://www.instagram.com/mitakeshokuhin/
【X (旧Twitter)】
https://twitter.com/mitakeshokuhin
【みたけ食品オンラインショップ】
【公式みたけ食品楽天市場店】
https://www.rakuten.co.jp/mitake-shokuhin/
【関連商品情報】
●米粉パウダー300g
2008年発売より累計約500万個販売。当社米粉代表商品です。2018年 ノングルテン米粉認証第一号を取得。
海外ではグルテン含有量10~20ppm未満で管理されておりますが、本商品はグルテン含有量1ppm以下という非常に厳しい管理のもと製造した商品です。
●商品特徴
・ふるわなくてもダマにならない微粉仕上げ
・きめ細かくなじみやすい。薄力粉の代わりに使える米粉。
・様々なお菓子や料理にご使用いただけます。
※その他米粉レシピ:https://www.mitakeshop.jp/blog/rice-flour/
●発酵ぬかどこ
米粉製造時、お米を精米して生成させる米ぬかを利用して生産しています。
雑菌の繁殖を抑える効果の高い乳酸菌と酵母により発酵させたぬか床で、毎日のかき混ぜ不要な商品。ご自宅で簡単に本格的なぬか漬けがお召し上がりいただけます。
産官学連携により開発された商品で、特許取得製品です。(特許第4205006号)
※詳細ページ:https://www.mitake-shokuhin.co.jp/hakkounukadoko_special/
小麦粉に代わる米粉ニーズに対応 国内最大級年間5万トン生産可能へ ~来年春までに製造ラインの増強、小麦粉以下の1㎏あたり90円台も可能に~
2022年9月30日掲載
みたけ食品工業株式会社(本社:埼玉県戸田市、代表取締役社長 八田武治)は、鴻巣工場に新製粉工場を完成させ本格稼働を開始します。これにより小麦粉との価格差が大幅に減少、円安が続く為替や国際情勢に影響されることなく安定供給が可能となります。
また米粉製品のバリエーションも発注ロットや加工度により、90~800円/㎏と幅広いレンジを実現します。
大量生産することにより価格的な問題だけでなく、安定した製品づくりや潜在需要のある業務用プレミックスの一貫生産が可能となり、小麦に代わる米粉加工製品に対応可能となります。
当社米粉事業は創業時に和菓子向けの上新粉製造を開始、2010年米粉製造に参入し、生産数量を拡大してまいりました。新工場では、原料米をバラ積みしたトラックからサイロ(20tトレーラー1台分)7本へ種類別に直接投入・貯蔵が可能で、 「精選・精米・製粉・包装」までの自動化ラインを実現しました。これにより、不安定な小麦に変わる米粉需要に安定的に応えられる体制ができました。
またグループ会社「キングフーズ株式会社」において、2021年に米粉生産ラインを新設し、みたけホールディングスグループとして東西に製粉拠点を確保、これによりグループ合計で国内最大級年間5万tの生産能力となります。鴻巣工場では、さらなる設備投資を進めており、今後も積極的に事業を展開してまいります。
従来より米粉は注目される食材でしたが、実際には小麦粉との価格差が大きく普及の足かせとなっていました。輸入食品原材料の価格高騰や供給不安により、食料安全保障の重要性が問われている中、当社グループは、日本で食料自給率の高いお米を米粉に製粉加工するメーカーとして米粉の需要拡大に対応すべく、引き続き事業の強化拡大を行ってまいります。
【みたけ食品工業株式会社について】
1.米粉工場概要
所在地 :埼玉県鴻巣市八幡田690
延床面積:3,800㎡
製造品目:上新粉、米粉、もち粉、α化米粉、米粉プレミックス粉他
⽣産能⼒:36,000t/年
2.会社概要
本社所在地:埼玉県戸田市本町1-5-7
資本⾦ :6500万円
代表者 :代表取締役社長 八田武治 代表取締役専務 鈴木裕
事業内容 :上新粉・米粉、ごま、きな粉・大豆粉、麦茶、漬物材料の製造・販売
グループ会社:みたけホールディングス株式会社、キングフーズ株式会社、越後しらたま本舗株式会社、株式会社豊年屋